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高温熱物性データベース
データベース概要
■データベース概要
 本データベースには静電浮遊炉を用いた浮遊実験によって取得された金属・合金・セラミックスにおける密度・表面張力・粘性係数のデータを収録しています。
静電浮遊法は帯電させた試料とその周囲に配置した電極との間に働くクーロン力を利用する方式です。溶融させた液体を保持するための容器を必要としないため、不純物の混入を防ぎ精密な測定を可能にしています。
 本データベースは2017年8月1日発効のJAXA-NIMS共同研究「宇宙及び地上実験による材料物性データの学術・産業分野における活用のためのデータベース化に関する研究」において作成されました。


静電浮遊炉
 本データベースに収録されているデータ件数は下記の通りです。
(2019年3月現在)

» 収録データ数
  ・実験数 130
  » 密度計測実験 68
  » 液滴振動実験 62
  ・特性データ数
  » 密度 68
  » 表面張力 55
  » 粘性係数 60
  ・サンプル数 119
  »純金属 72
  »合金 40  »セラミックス 7
実験概要
■密度取得実験

開始点

①標準試料キャリブレーション実験

②静止画切り出し1

③画像解析1

④密度計測実験

⑤試料加熱・急冷

⑥融点補正

⑦静止画切り出し2

⑧画像解析2

⑨体積算出

⑩質量測定

⑪密度算出

⑫温度補正式の立式

⑬密度-温度関係式の立式

終了点



① 静電浮遊炉を用いて標準試料(ステンレスなど)を浮遊させキャリブレーションを行う.

② ①で記録した動画データから,画像解析のための静止画を切り出す.

③ ②で切り出した画像ファイルを解析し,カメラ校正のためのピクセル数 Pixel/mm(H), Pixel/mm(V)を算出する.画像の解析は以下のルシャンドル多項式 Pn(cosθ)で表される調和関数を用いて輪郭のフィッティングを行う.



④ 試料を浮遊させる.

⑤ 試料の融点を基準として加熱する.

⑥ ⑤で計測した温度を急冷却時の融点温度で補正する.

⑦ ⑤で記録した動画データから画像解析のための静止画像を切り出す.画像は切り出した時間を温度データと同期させる.

⑧ ⑦で切り出した画像ファイルを解析し,輪郭のフィッティングを行う.モデル式は③画像解析と同様である.画像解析で出力されるデータはフィッティング係数 B0~B5, 試料中心位置 x,y, 誤差関数の値 Rss である.

⑨ 算出したR(θ)により体積を算出する.

⑩ 試料を回収し質量を測定する.

⑪ 算出した体積と質量から密度を求める.

⑫ 急冷時の温度融点で補正した温度データを基に回帰式を作る.

⑬ 算出した密度と温度データを用いて密度-温度関係の近似式を作る.
■液滴振動実験

開始点

①表面張力・粘性係数計測実験

②液滴振動実験

③静止画切り出し3

④画像解析3

⑤試料半径・扁平率算出

⑥簡易解析

⑦非線形フィッティング

⑧試料回転数の同定

⑨回転の補正

⑩電荷・重力の補正

⑪表面張力算出

⑫粘性係数算出

終了点

① 試料を浮遊させる.

② 電圧を印加し液滴振動を励起させる.励起させる振動は,下図のように2次の振動モードである.その後,電圧を遮断し減衰させる.


  試料


③ ②の液滴振動時のサンプルの動画データから波形の綺麗なデータを選んで静止画像を切り出す.

④ 試料画像の解析を行う.手順は密度取得実験③と同様である.形状近似係数,ピクセル数 dh, dvを算出する.

⑤ ④の結果から試料半径,扁平率を算出する.

⑥ 簡易解析により振動データとモデル式を用いて共振周波数ωと減衰係数τを算出する.試料の形状が上図のように軸対象の微小な変形をする場合,形状の時間変化r(t)は以下のように記述される.



r 0 は球状形成時の試料径で,⑤で算出される.P n (cosθ)は n 次のルシャンドル多項式であり,θは z 軸方向と動径方向との角度,r n は n 次の振動モードによる振幅となる.このとき,共振周波数 ω n と共振係数τ n はRayleigh * の式を用いて以下のように表される.





σは液滴の表面張力,pは密度,ηは粘性係数である.ここで本実験の n=2 を代入すると共振周波数ω 2 と減衰係数τ 2 は以下の式となる.





⑦ ⑥の簡易解析で得られた結果を用いてFFT解析により液滴の振幅が大きい場合に周波数を大きくするためのフィッティングを行う.



上記の式のAは振幅,Φは位相のずれを表す.共振周波数ω 2 は以下のようになる.



⑧ 試料の回転の影響の補正を行うため扁平率から⊿ω,⊿τ(%)を計算する.

⑨減衰が最初の1/10になる時間として2.23*τを計算し,⑧で計算した⊿ωと⊿τを用いて最終的なωおよびτを計算する.

⑩ 表面の帯電と重力の影響による誤差を補正する.Rayleigh * のモデルによる電荷補正は以下の式で与えられる.



また、重力の補正は以下の式となる.Q s は電荷,ε 0 は真空の誘電率である.







⑪ 試料半径,密度,τから粘性係数を算出する.

⑫ 試料半径,密度,ωから表面張力を算出する.

お知らせ
[2019.9.2] 公開を開始しました。
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